世の中に数多く存在するテクニカル指標。
そのなかでも、比較的にすぐ理解できる(単純且つ簡単)なことから、移動平均線と同様、初心者~上級者まで、多くの個人投資家に活用されているのがMACD。
今回は、そんなMACDについて、見方や使い方、設定方法をわかりやすく解説していきたいと思います!
この記事を見終えた頃には、きっと相場の流れがひと目で把握できるようになるかと思いますので、是非、最後までご覧になっていただいて「トレンドマスター」を目指してください!
MACDとは
MACD(マックディー)とは「Moving Average Convergence Divergence」の略で、日本語に訳では移動平均線収束拡散と呼ばれていて、その名の通り、移動平均線を応用したオシレーター系のテクニカル指標になります。
短期と中期、2本の移動平均線の差を1本の線で示したMACDラインと、それをある期間で平均したシグナルラインを用いることで売買判断が行えます。
売買のサインが見やすく、他のテクニカル指標と比べると「だまし」が少ないことから、多くの投資家の間で活用されている、人気のある指標のひとつです。
MACDのメリット・デメリット
実際にMACDの使い方をお伝えする前に、そもそもMACDを使うことでどのようなメリットがあるのか?逆に、デメリットはあるのか?といった、特徴についてお伝えしたいと思います。
MACDのメリット
MACDの最大のメリットは、トレンド転換のサインをいち早く把握できることです。
MACDラインとシグナルラインの交差を見ることで、
ゴールデンクロス時では買い
デッドクロス時には売り
というように、売買サインを把握することができます。
また、MACDラインからシグナルラインを引いた「ヒストグラム」という指標を使うことで、現在のトレンドが
買い優勢なのか
売り優勢なのか
といったトレンドの強弱を把握することができるのも、メリットのひとつといえるでしょう。
MACDのデメリット
MACDのデメリットは、経済指標発表時や突発的な要因で相場が乱高下した時、もしくはボラティリティが低くて値動きが乏しい場面では、売買シグナルの精度が落ちることがあります。
これは、MACDが移動平均線を基に作られているからです。
そのため、MACDを活用する際は、レンジ相場よりもトレンドがしっかり出ている場面で活用すると、より精度の高い効果を発揮できるといえます。
MT4でMACDを表示(設定)する方法
MT4でMACDを表示する方法について解説していきます。
まだFX口座を開設していない方は、以下の記事で口座開設の方法をわかりやすく解説しているので是非ご活用ください。
MACDの表示方法
①MT4の上部メニューの「挿入」をクリックした後、「インディケーター」→「カスタム」→「MACD」を選択します。
②パラメーターの入力
表示された数値はデフォルトのまま変えずに「OK」をクリック
③色の設定(自由選択)
表示されるMACD及びシグナルの色やラインの太さを設定できます。デフォルトの設定では見辛い!といった場合は、これらの項目を調整することで改善できます。
④表示選択
どの時間軸のチャートに表示させるかを選択できます。
何も変更しない場合は「OK」で設定を完了します。
⑤MACDが表示される
上図のようにMACD(ヒストグラム)とシグナル(赤いライン)が表示されたら設定完了です。
MACDの使い方
MACDは、主に以下の判断を行う際に使われる傾向にあります。
トレンド判断
短期(12)日EMA-長期(26)日EMAの値が0の時、MACD(ヒストリカル)の値は0となります。
トレンドの判断方法としては、プラスの時は買い優勢、マイナスの時は売り優勢となります。
つまり、現在のMACD(ヒストリカル)が0より上か下か確認することで、上昇or下落のトレンド判断が行えます。
また、表示されているMACD(ヒストリカル)が大きければ大きいほど、トレンドが強く、MACDの精度も高くなるといえます。
トレンド転換
MACD(ヒストリカル)の数値を把握することで、トレンド転換の判断が行えます。
ヒストリカルの値がプラスからマイナスに変わった場面、マイナスからプラスに変わった場面がトレンド転換となります。
視覚的にもわかりやすいため、個人的な見方としては、ヒストリカルが上向きから下向きで下落トレンド入り、下向きから上向きで上昇トレンド入り。といった判断を行っています。(経験上、数値を見るよりも山が上か下かを見るほうが素早い判断が行えます。)
売買判断
MACDは、トレンドを把握するだけではなく、実際にトレードを行う際の売買ポイントを探る方法としても活用される傾向にあります。
実際の活用方法としては、上図のように、MACD(ヒストリカル)がシグナルを下から上に抜けた場面を買いサイン(ゴールデンクロス)。
逆に、MACD(ヒストリカル)がシグナルを上から下に抜けた場面が売りサイン(デッドクロス)となります。
このように、シグナルが交差した場面がエントリーポイントとなります。
まとめ
MACDは、トレンド判断を行う際に活用される傾向にあります。
また、トレンド転換時や、実際にトレードを実行する場面において、売買ポイントを探る際にも活用されています。
ただし、レンジ相場や、方向感がない場面、一時的に乱高下している不安定な場面では、MACDの効力を発揮出来ないことがあります。
そのような時は、再び相場が安定するのを待つか、レンジ相場であればレンジ相場に合ったテクニカル指標を活用することが、相場で生き延びるためには大切だと思います。
また、他のテクニカル指標と組み合わせることで、更に精度の良いテクニカル分析が行えるケースもあるので、MACDにプラスして別のテクニカル指標を採用するのも、トレードで安定的に利益を得るためのひとつの方法だと思います。
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